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  • 石川幸佑

命をふりしぼって生きた男 山口和也

先日、自分のメモの整理をしていると2019年2月25日に「命をふりしぼるには」というタイトルのメモがでてきた。


そして2020年11月25日 山口和也さんを偲ぶ会に参加してきた。



親戚や仕事関係でなくなった方の葬儀などに参加することはあっても、こんなにも一緒に仕事をした方がなくなったのは自分にとって初めての経験だった。



いろんな人に会ってきたけども、この人「命をふりしぼってるなー」という人はそうはいない。



そんな人が和也さんだった。






彼が早稲田の大学院のときに発案し、2013年に参加者4人から始まり、年間1000人が参加する日本No.1となった海外インターン「武者修行プログラム」である。



武者修行プログラムとは


和也さんが発案した 海外ビジネス武者修行プログラム、通称「武者修行」は2週間大学生がベトナムのホイアンにて3−4人のチームを組んでビジネスを1回転させるという2014年に始まった研修プログラムである。



学生は実際にホイアン現地に存在するレストランやカフェ、旅行代理店、エステサロンなどに対して、新事業を提案し、審査を通れば学生がホイアンを去ったあとも新事業は継続される。



2週間もの間、それまで会ったこともない他大学の学生とチームを組み、

日本語が通じない観光客を顧客としてビジネスを提案し、実行する。




期間中に学生に対して、学びを促進する大人がいる。



ビジネスファシリテータ、チームビルディングファシリテータ、コーディネータである。




ビジネスファシリテーターは、

セオリーや考え方は示すものの、答えは教えず、自分たちの力で考えることをサポートする。

戦略系コンサルや事業会社で経験を積んだ方がされることが多い。




チームビルディングファシリテーターは、

人間関係づくりや、リーダーシップに関してコーチングやワークショップを通じてサポートする。

これにより、確実に経験からの内省を促し、学び・変態につなげます。大手企業でリーダーシップ研修などを行なっている方が多い。




コーディネータは、

プログラム中参加者と帯同し現地での日々の生活、病気やトラブルが起きてしまった場合のサポートをします。ときにファシリテータの役割りも果たす。

という役割りがある。




自分は2015年、2016年にこの武者修行にビジネスファシリテータとして参加した。




人はスイッチが入り「変態」する

武者修行とは別の話になるが、自分は大学院1年生のときに3ヶ月間のアントレプレナーシップ講座というものに参加したことがある。



初月は企業からの課題、二ヶ月目は他の企業からの課題、そして3ヶ月目には独自のビジネスを提案し、発表するというものだ。4−5人のチームで週1回は講義がある。



この講義は海外MBAを終了した社会人が学生に対して、行う。

参加費用はなんと無償である。



このときの経験は自分はスイッチが入ったと感じている。

武者修行では、スイッチが入り「変態」することを推進している。



【変態】

海外で働きたい、現状を打破したい、

自分を成長させたい。

将来に繋がるたくさんの得難い経験により、

新しい自分になる



「全ては学生のために」という熱量の伝播

ある程度の役割りはあるものの、和也さんからのオーダーは「学生のためになることならなんでもいい」というものだ。



ファシリテータは朝と夕方の2回。朝礼と終礼の時間の時間を預かっていて、その時間帯に何をするかがまかされている。




その日の修行生の状態、各チームの状況、全チームに共通の課題、残りの日程でどんなシナリオを描くのかなどを踏まえて、時間の使い方を決める。


チームビルディングファシリテーターと議論しながら、

どんな時間を使うか。



これが2週間毎日続くわけだ。




自分たち以外にも複数のチームが同時に進行しているため、和也さんは複数のチームの朝礼や終礼をピックアップしてまわっていく。



いつでも全力。

全力すぎるんじゃないかと思いながらも修行生やファシリテーターと向き合うのだ。

そして、いつもレッツノートをたたきながら、ふと倒れたように仰向けになって休んでいるのが2週間の日常であった。





忘れられない一言





「コースケさんならもっとできる!!!!!!!!」






2週間の期間中に和也さんからの一言である。

これには面食らった。



あれだけの熱量をもってぶつけられた一言はなかなか忘れられない。




修行生たちの変態を促進するうえで、ファシリテーターの役割りは大きい。



学生のために何ができるかを感じ、発せられた一言。

命をふりしぼってぶつけられた一言だったと感じた。




命がけの一言は記憶に刻まれるし、その意思や熱量が伝播する。



一度火がついたことがある人は、またその火を灯すことができると信じている。



火が付けばそのまま、自分で走り出して人生を切り開くことができる。




そういう装置を武者修行では「自走式エンジン」とよんでいた。





キミの自走式エンジンに火はついているか


和也さんはもういない。


偲ぶ会で「今、和也さんはあなたになんと言っていますか」

という時間があった。





その中で、




「武者修行生の自走式エンジンに火はついているか」




という言葉を言われた。





もし、このブログを読んでくれた中で、自分が担当した武者修行生がいたら、連絡をもらえると嬉しい。


ということではなく、こちらから連絡してみよう。




「武者修行生同士、会い続けてほしい」

これは和也さんが伝え続けていたことでもある。



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